My mind in flight

国内・海外の旅、飛行機をメインテーマに、仕事関係をサブテーマに書いています。

視察という名の観光(後編) 長文

お寺とはまた違う神聖な心持ちになって、大聖堂を出た後、フラフラっと歩いていると、さっきのレーマー広場からのびるショッピングストリートが目に飛び込んできた。これからランチ以外に絶対的な予定もないので、その通りを歩いてみることにした。

カフェやらパン屋さんやらピザ屋さんと言った飲食店は空いていて、人も入ってはいるけれど、ありとあらゆる小売のお店は閉まっていた。チェーンのスーパーも雑貨屋さんもデパートも、日曜、祝日は閉まっているらしい。稼ぎどきになる日曜日に閉めるなんて日本なら考えられないけど、家族との時間を大事にする、なんともドイツらしい。でもちょっとしたモノを買うにもスーパーすら閉まってるので、困らないのかなと思う。なんとも昔の日本のお正月のような感覚を覚えた。

行っても行っても店は開いていないので、ランチのお店に向かうことにする。ところどころで教会の荘厳な鐘がなり、時折り聞き入ったりしながら、マイン川を目指す。

レーマー広場を経由してマイン川に着くと、休日を楽しむ人達がジョギングしたり散歩したりと和む雰囲気がただよう。ビックリしたのはほとりを闊歩する水鳥の大きさ。日本で見るアヒルやカモの大きさではない。ガチョウなのかなぁ、ハッキリは分からずじまい。

川に架かる橋を渡り、レーマー広場から歩くこと15分位。ザクセンハウゼン地区に着いた。夜なら相当賑やかであろう事が伝わってかる街並み。イメージするヨーロッパの酒場街な雰囲気。その中にあるダウト・シュナイダーが目的のお店。フランクフルト名物のリンゴ酒がウリのお店との情報を得てやってきた。

店内は広々していて、混んではいないけど人は入っている。人気のお店なのがわかる。広い、と言うより長いテーブルとイスに1人腰掛け、メニューを眺める。リンゴ酒とソーセージの盛り合わせを注文した。

リンゴ酒は早々にサーブされ、ひと口味わってみた。リンゴジュースやシードルとは全く違う、果実のお酒という感じで、風味があってどちらかと言うとスッキリした味わいだった。そしてソーセージがパン、ザウアークラウトとともにやってきた。見るからに美味そうだ。違う種類のソーセージをナイフで切りながら食べ、リンゴ酒を飲み、温かくて酸味あるザウアークラウトで口の中の味を変えて楽しむ。ボリュームが多くてちょっと苦労したけど、サーブしてくれたお母さんの愛想も良く、お客さんも穏やかでランチを楽しんでて、とても良いランチタイムになった。

ここで、ニューヨークと決定的に違うのは、ここには笑顔がたくさんあることだ。だから何だか落ち着いて散策出来てるんだなと、と気付いた。

ランチ後はマイン川を散歩しながら、中央駅に戻り、マインツへ。マインツ駅でミネラルウォーターとビールを買った後はホテルへ戻った。

意識は時差ボケを感じていないようだったけど、カラダはまったくそうではなかったらしく、ビールを飲んだら、急激に睡魔が襲ってきた。無理してもしょうがない。まだ明るいけど、素直に寝よう。

こうして2日目が終わった。